【情報レジスト・ティムチュック】 6月3日(火)のまとめ

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原文はこちら:フェイスブック情報レジストHP。 6月2日の分はこちら

和文: O.P.

※ 3月10日からウクライナで活動しているボランティア情報局、「情報レジスト」(”情報で抗議する”)リーダが発信しているその日の記録を和訳したものである。※ ======================================

■悪かったこと■

(1) 反テロ作戦が活発さを取り戻したとたん、ウクライナ国境付近のロシア地方でドンバスへの派遣向けに新たな志願兵部隊が形成されつつあるという情報が入った。たとえばきょうは、ロシア・ロストフ州にてテロリストや武器を載せた新たな車両縦列を発見。

しかしそれと同時に、空軍勢力による支援など、反テロ作戦幹部は徐々に国境警備隊との協力体制を整えてきている様子もうかがえる。テロリストらの車両縦列がウクライナ国境を越えようものなら灰と化することを祈るばかりである。

(2) ルガンスクでは、国境警備隊と武装集団との対立が続いた。

前日の2日には、ルガンスクにおいて大規模な反テロ作戦が実施されると、高レベルの官僚から聞いているはずが、実際には数台の航空機による支援に留まっている――それも、テロリストらが住宅街を拠点にしているため、十分に力を発揮できていない。

詳細を探ってみると、司令官の肩章をつけた方々からは、ドネツク州における反テロ作戦が全開のため部隊をルガンスク州の国境警備に分配する余裕がないという答えが返ってきた。

一方で同日の夕方、コーヴァリ国防相が違う説を提供。ルガンスクの国境警備隊基地が襲撃などされておらず射撃を受けたまでであり、航空機によるサポートで十分だったという。

いずれの「説明」も、ルガンスクの国境警備隊が納得するとは思えない。単に見捨てられたようにしか見えないのである。

(3) ルガンスクの活動家らがラーダ(国会)の前でデモをし、地域党A.エフレーモフ会派長の議員免責特権を排除するように求めた。エフレーモフがルガンスク州のテロに資金提供をしていると言うのである。

東部におけるテロの資金調達先を探るなかで、エフレーモフをはじめとする地域党員(また共産党員)とのつながりが多く出てきていることは、もはや周知の事実である。問題は、ルガンスクの活動家らがそれを知っており、警察や検察がまるで知らないような状況である。

幸いなことに、同日ウクライナ検察総局はやはりテロへのエフレーモフの携わりを調べていることを明らかにした。ただ、調べている間にも東部では多くの血が流されているのである。

ところで資金提供についてだが、「情報レジスト」の情報では、クリミア経由でロシアから武装集団へ流れていた経済支援は、5月にわたり著しく減少している。主な理由は、保安庁がその流入口を次々と発見し阻止に成功していることである。

この状況では、国内の資金源の重要性がますます大きくなってくる。資金が底を尽けば、テロもなくなる。だからこそ、地域党や共産党などのスポンサーを止めることが極めて重要である。

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■良かったこと■

(1) 反テロ作戦が続いている。ドネツク市、スラビャンスク市、クラスヌィ・リマン市、反テロ部隊が全面的に攻勢に転じている。

クラスヌィ・リマンには、奮闘の末国民衛兵(内務省軍)が入った。

スラビャンスク市でも、テロリストらが苦労している。セミョノウカ村付近にあったその基地がきょう破壊された。テロリストらは来るべき報いをどうにか遠ざけようとしているのか、治安部隊が現地の子供を射殺している、反テロ航空軍が大量に使われている、政権側の大型兵器が病院や住宅街をせん滅しているなど、ありとあらゆるデマを必死に流している。

しかるべきパニックである。

(2) これに関連して、各武装集団のリーダがメンツを守ろうと足掻いている姿も惨め極まりない。

きょう、「住民投票」の直後に「ドネツク人民共和国」の最高総司令官を自任したロシアのテロリストギルキンは、「諸君、おめでとうございます! ドンバスでは、キエフjunta[軍事政権]への徹底した復讐が始まった」と書き添えた上で、燃え上がる装甲車や戦車の写真をSNSに掲載した。
しかし、反テロ部隊が敗北を食らっているかのように見えるその写真は、南オセチア戦争や1989年の六四天安門事件時のものだった。

親ロシア武装集団が成功を収めた本物の画像が提供できないことは非常に喜ばしい。ギルキン氏には今度、『イデペンデンス・デイ』から宇宙人の惨敗シーンの画像を取っていただき、宇宙船にトライデント[ウクライナの国章]をフォトショップで貼りつけて掲載することをお勧めする。キャプションは、たとえばそう、「人民共和国の皇帝空軍がバンデーロヴェッツどものUFO破壊に成功!」とでも書き添えて。

それでもしかし、ロシアなら信じてしまう人がいそうである。それも、決して少なくはない気がする。

※ 関連記事(ロシア語)。ギルキン氏のSNSページスクリーンショットに、各画像をグーグルのイメージサーチにかけた結果を提示。2枚のうちは前者は天安門事件関連の画像であり、後者は南オセチア戦争関連の画像である。なお、ネット上騒がれてからか、ギルキン氏のページから当該書き込みが削除された。

(3) 国境防衛庁N.リトヴィン庁長はきょう、国境警備隊が国境防衛モードから国防モードに入ることを告げた。国境防衛庁の戦争能力が回復され、各検問所は装甲車や重兵器により強化され、戦車壕が掘られるなどである。

このような措置が導入されるのはとてもよいことである。ただそれは、3月の時点ですべきであった。装甲車を備えた補助部隊も形成されず、ルガンスク州の国境添えに(隣の州にはある)戦車壕も掘られず、国境警備隊に重火器も与えられてこなかったのは、なぜだろうか。

ロシアがドンバスに武装者や武器を自由に流し続けた3ヶ月間国が何を考えてきたのかは、理解できない。

とはいえ、国境防衛庁の報告によると3日現在、7つの補助部隊が形成され(ルガンスク州国境警備隊の助けに派遣されなかったことはさておき)、また東部国境では約200の検問所と約400のトーチカが設けられている。遅くとも、やるに越したことはない。

(原文: ドミトロ・ティムチュック)

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「情報レジスト」のアーカイブ(4月2日~17日)はこちら。(Архив переводов ИС со 2-го апреля)
「ウクライナ情勢ーーよくある質問(ウクライナ人の視点で)」はこちら。(Мини-ликбез)
在日ウクライナ大使館、報道センター(声明およびコメント)HPはこちら。(Прес-центр посольства України в Японії)

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