【情報レジスト】 5月7日(水)のまとめ――要約・解説

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原文はこちら。(byドミトロ・ティムチュック)
5月6日の分はこちら

 

※ 3月10日からウクライナで活動しているボランティア情報局、「情報レジスト」(”情報で抗議する”)リーダが発信しているその日の記録を、要約し一部解説を加えたものです。※

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※ 地名の綴り揺れが見られますが、ご容赦いただければ幸いです。

■ 悪かったこと ■

(1) 5月9日(戦勝記念日)が近づくにつれ、親ロシア過激集団の更なる活発化が見込まれるとの情報が増える。 

それよりも懸念するのは、プーチン大統領がまた何らかのゲームを始めたこと。OSCE(欧州安全保障協力機構)の理事長との会合にて住民投票は待ってと東部の分離主義者らに勧めたり、ウクライナ大統領選さえも認めてくれると言わんばかりのスタンスを見せたりしたプーチンは、別人のようだった。

しかし、プーチンは「ウクライナ国境付近のロシア軍は撤退した」とも主張しているが、「情報レジスト」の情報でも国防庁の情報でもその裏は取れなかった。このような嘘も含めて、プーチンの突然の「優しさ」は見せかけであると考えてよいだろう。

このゲームの意味はまだ読めないが、油断してはならないことは明らかである。

(2) 過激集団の破壊活動領域が広がりつつある。

きょう、以前危険度4点だったザポリージャ州を、危険度のレッドゾーン(10点満点で5店以上)に入れた。

それと同時に、レッドゾーンに入っていたハリキフ州はイエローゾーンに入ったので、プラスマイナスゼロではある。近日中に新たなチャートを提示する予定。

4月30日現在の状況チャート

4月30日現在の状況チャート

(3) 内務省付属反テロ対策センターのクルートフセンター長は、対テロ作戦の期間にわたり14名のウクライナ人軍人が死亡し、66名が負傷していると記者会見で述べた。

「情報レジスト」が持っている情報は若干異なるが、いずれにせよ、毎日の戦闘では人の命が失われていく。

亡くなられた治安部隊員の方々は、英雄である。永遠に忘れられることがありませんように。

 

■ 良かったこと ■

(1) 戦勝記念日に際し発生が見込まれる衝突やテロに、地方がいかに備えているかの簡単モニタリングを行ったところ、ドネツィク・ルガンシク州を除き、予想より前向きな結果が得られた。

特にハリキフ州および南部(特にオデッサ・ムィコラーイフ州)の状況が喜ばしい。治安機関・地元行政機関ともに、潜在的危険に備えて強力な準備を進めている。ドニプロペトリフシク州に関しては、知事・副知事をはじめ行政が本来しっかりしているから、言うもまでもない。

たとえばきょう、オデッサには有志の隊員から構成される特殊警察大隊「キエフ1」が到着した。国防省も一連の予防措置を取っている(詳細は、明日以降お伝えできそうである)。

(2) 対テロ作戦。きょうはようやく、今まで漠然と勘付いていた対テロ作戦の不合理的で効果の低いことの原因を裏付ける情報を入手できた。

以前「情報レジスト」が対テロ作戦の指令部に対して述べてきた不満は妥当であったようである。しかし、それと同時に、政府側から問題解決に向た真剣な動きも見られた。

最大の問題は良質な人材不足である。ウクライナの軍幹部は今までぬるま湯に浸かってきたあまり決断力に欠けておりどうしてでも責任を避けようとしがちである。しかし、その中にも妥当な人材はおり、遅ればせながら徐々にキーポストに任命される。

責任を負う覚悟を持つ、司令官。口先だけでなく、行動で自国と自国民を守る覚悟を持った、兵士。筆者が思うに、ウクライナが今陥っている暗い状況の中で、治安機関の新たな世代が生まれつつある。

ただ、その誕生の代価があまりに尊いことを嘆く。

(3) ドネツク州にて「アゾフ」警察大隊を乗せたバスが過激集団に攻撃されたが、その結果、「ドネツク人民共和国」の自称防衛相カキジャノフ氏が捕えられた。

ドンバスの過激活動家らがこの上なく愚かに感じるのは気のせいだろうか。攻撃しかけておきながら早速「司令官」たる人物を失うとは、「人民共和国」もよっぽど優秀な軍隊を持ったものである。たやすく捕まる防衛省にふさわしい兵たちであるに違いない。

(4) 保安庁の報告によると オデッサでは2日の大惨事時親ロシア側に資金提供を行ったブラック金融センターが発覚され差し押さえられた。資金の元は予想通り、ヤヌコヴィッチ「一族」に深いつながりを持つ2名の人物であった。

過激集団に資金が流れる窓口が多く閉まるほど、各集団の活動を防ぎやすくなる。お金がなければ、ロシア国旗を掲げたテロもなくなる。そうしたら、プーチンその他が国際法を踏みにじるのと同じように、ソ連の大復活というプーチン氏の夢も粉々に踏みにじられることだろう。

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「情報レジスト」のアーカイブ(4月2日~17日)はこちら。(Архив переводов ИС со 2-го апреля)
「ウクライナ情勢ーーよくある質問(ウクライナ人の視点で)」はこちら。(Мини-ликбез)

 

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