原文はこちら:フェイスブック・情報レジストHP。
6月26日の分はこちら。
和文: S.J.
※ 3月10日からウクライナで活動しているボランティア情報局、「情報レジスト」(”情報で抗議する”)リーダが発信しているその日の記録を和訳したものである。※ ======================================
■ 悪かったこと ■
(1) はっきりしない、というより、停戦がどうなるか分からない。
ウクライナ大統領は、衝突に際しての事実上全く一方的な停戦を延長するか、または反テロ作戦軍に然るべき行動を取らせるかのいずれかの決定を近く下すこととなる。
停戦期間中に我々は20名以上の兵士をテロリストに殺されて失ってしまった。停戦が延長されるのであれば、我々はそれが何のためなのか知る権利がある。 プーチンがおとなしくならないのであれば、EUが長いこと約束されていた制裁を6月30日にもようやく発動すると約束しているからだとすれば、その前に 我々がEUをどれだけ信じられるのか明らかにする必要があろう。
自分は、停戦が最後には何らかの肯定的な結果をもたらしてくれるものと信じたい。しかし、今のところ、成果は無いし、どんなに頑張ってもこの停戦期間を肯定的なものと見なすことは困難である。
(2) 本日、反テロ作戦軍がテロリストの戦車を奪取した。ナンバーで検索したところ、予想通り、ロシアのものであった。
どこから来たのかと言えば、当然ながら、国境を越えて来たのだ。我々、「情報レジスト」のグループは、ロシア連邦との国境管理に関するウクライナ軍の楽観的な見方を共有できない旨、停戦開始からずっと述べてきた。今や同じことを軍関係者も少しずつ口にするようになっている。
ただ一つ明らかなのは、停戦終了に伴う喫緊の課題の一つが国境閉鎖の問題であるということである。プーチンがいくら平和を目指している旨述べようとも、ウクライナがロシアからドンバスに至る武器と傭兵の供給チャンネルを断ち切らない限り、反テロ作戦の成功はあり得ない。
(3) 本日、ウクライナで発行されている「ヴェスチ」紙というプーチンの新聞の編集部は、反論の声明を発表した。彼らは「バランスのとれた情報を」掲載しているのに、ウクライナではそのせいで圧力をかけられていると主張しているのである。
「ヴェスチ」紙の意見では、「ドネツク人民共和国」及び「ルハンスク人民共和国」を完全に正当化しており、(同紙は、これらのテロ組織を全くの「人民共和国」であるかのように伝えている)、これはプーチンから資金を得て殺人・強盗・暴行を働いている戦闘員の名称は「義勇兵」以外にはありえないとのことだ が、このテロリズムに対する驚くべき寛容さ、これが「バランスのとれた報道」だと言うのである。
自分たちをジャーナリストだと主張している「ヴェスチ」紙編集部に告ぐ。如何なる正常な国であっても、このような明らかに敵対的プロパガンダをばら撒くの であれば、貴殿らはリンチされて当然である。ウクライナの国旗に接吻し、ウクライナが驚くほど穏やかで、怒ることを知らない国であることに感謝すべきであ る。貴殿らを寛容にも耐えている国に対して貴殿らが好きでたまらないロシアが仕掛けている戦争が行われているという事実に鑑みれば、この寛容さは許しがたい程ですらある。
■ 良かったこと ■
(1) EUとの連合協定の残りの部分が署名された。
ロシア連邦に対する制裁とは異なり、これに関してはヨボヨボの欧州も裏切ることはなかった。
ウクライナがこの可能性を十分に利用することになるものと強く信じている。自国の成長のため、ウクライナ人一人一人の繁栄のために。
我々がこの可能性を逃さず、完全に利用することになれば、今後もたらされることとなる繁栄こそが、単一で強いウクライナの最良の宣伝材料となろう。
(2) 本日、検事総局が次の報告を行った。米国から供与され、反テロ作戦ゾーンで供給されるはずであった米国のレーションを横流しし、窃盗をしていた国防省の人間が現行犯で捕まった。既に同様の事例が3例確認されている。
レーションの横領は、汚職の海の一滴に過ぎない。しかし、このような「滴」が捕まる度に、海が干上がるスピードも速くなる。
(3) 停戦が行われている時、反テロ作戦軍はこの時間を無駄にしなかった。我々の情報では、作戦の効果を大きく向上させることとなる一連の措置が講じられている。
ウクライナ軍は、ドンバスの大地から親露派及びロシアの悪を駆除し続ける用意がある。問題は最高司令官の決定次第である。
(原文: ドミトロ・ティムチュック)
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