【情報レジスト】 5月22日(木)のまとめ――要約・解説

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原文はこちら:フェイスブック情報レジストHP。(byドミトロ・ティムチュック)
5月20日の分はこちら

(21日は、ティムチュック氏が出張のため、なかった。)

※ 3月10日からウクライナで活動しているボランティア情報局、「情報レジスト」(”情報で抗議する”)リーダが発信しているその日の記録を、要約し一部解説を加えたものです。※

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■ 悪かったこと ■

(1) もう一つ、ウクライナにとって暗い一日が過ぎた。ドネツィク州ボルノバハ市付近、テロリストとの激しい戦闘の末、多くのウクライナ軍人が命を落とした。更に負傷者も多い。

この悲しい事件は、不明な点だらけである。検察総局はこれについて、ウクライナ刑法258条(人間の死につながったテロ行為)と425条(職務怠慢)で起訴している。

わけがあって、この事件について筆者はこれ以上コメントを控える。歯を食いしばって、黙っておく。ただただ、国がその息子たちを失い続けていることが、この上なく痛く悔しいのである。

忘れられることが永遠にありませんように。

この言葉をもう二度と口にする必要がないことが、筆者の最大の願いである。

※ 事件について(各リンク先はロシア語)
5月22日、ウクライナ時間で午前6時ごろ、ボルノバハ市付近でウクライナ部隊が休息を取っているところ、親ロシアテロリスト集団が登場し、てき弾筒、迫撃砲、携帯ロケットランチャーで砲撃した。当初の「情報レジスト」情報ではその場で8名死亡、18名負傷。「ドネツク人民共和国」軍側は、20名死亡、42名負傷名とロシアのマスコミに話したドネツク州行政機関の情報によると、戦闘の結果として合計16名死亡、32名負傷(暫定政権・人民共和国側、また一般市民の内訳は不明)。

同日ネット上広がった事件前の写真や動画の様子からは、暫定政権部隊が塹壕を掘る、パトロールするなどの基礎的な防衛措置を怠っていたことが広く取り上げられ批判された。

(2) クリミアの占拠政権は、ヘルソン州のガス産地から一日に約5万㎥の天然ガスを無断で取っている。つまりプーチンは、クリミアを盗み取っておき今度はウクライナのガスにまで手を出しているのだ。なんて抜け目のない……。

アゾフ海に位置しており、半分はヘルソン州、半分はクリミアの管轄下にあるアルバツィカ砂嘴(さし)では、ヘルソン州にまたがってロシア軍が検問所を設け、横領元となった産地へのアクセスを妨げている。キエフは、軍事派遣どころか声明レベルでもなんら反応示していない。これは、非常に怪しいのである。

※ 関連動画(ウクライナ語)

(3) ※前大統領「一族」が所有している新聞社で、マネーロンダリングの容疑で差し押さえられた事件について。皮肉注意※

大変である。あからさまに親ロシア的立場を貫いてきた無料新聞「ヴェスチ」の事務所が差し押さえられてしまった。税務署による家宅捜査時、グジヴァ編集長の部屋には150万フリブニャ(約1276万円)が発見された。編集長にしては大したものである。

新聞の従業員はしかし、汚職の疑いをよそに「言論の自由を脅かされている」「暫定政権がウクライナジャーナリズムを殺そうとしている」と、頑なである。

筆者自身は、「ヴェスチ」からの取材を原則として断ってきた。それは、グジヴァ氏の現金愛のためではない。プーチンのいいなりになる新聞の者には話すことなどないためである。以前なら目をつぶってもよかったのだが、ロシアが我が国を侵略している今は話が別である。

筆者は言論の自由に賛成だし、クレムリンに都合のよい記事を書き情報ねつ造を働くのは結構。ただ、どうしてもそうしたいのなら、ウクライナ国内ではなく、ロシアに移動してなさった方が妥当なのではと思う。

「悪かったこと」の中に入れたのは、言論の自由が滅びるのを笑って見ているひとでなしとしてどこかの親ロシア記者に描かれないための保険である。イヤミと考えていただいて結構。

 

■ 良かったこと ■

(1) ボルノバハ市の悲しい事件は、同時にウクライナ治安機関の気合いに火をつけた。

ウクライナ軍参謀本部参謀総長は「もう、後には引き返せない。ウクライナ軍は必ず今回の事件の報いをする」と声明を出したが、それは始まりに過ぎない。「情報レジスト」の情報では、実際に大規模な反撃が準備中である。そして今度こそフライングはしない。
命を落とした一人ひとりの仇を取れると信じたい。

(2) ウクライナ国家安全保障・国防会議A.パルビー議長によると、ウクライナはNATOやEUと共に対ロシア連合形成を創始しようとしている。

正しい試みだと思う。今プーチンを引きとめなければ、近い将来その戦略がどこまで及ぶかはわからないのである。

パルビー総司令官によると、これについてはブリュッセルでNATOやEUの代表と既に話し合っている。

後は、欧米がこの提案に乗るかどうかである。

(3) ドネツク州地方自警団「ドンバス」大隊セメンチェンコ司令官の報告によると、ドネツク州ボロダルスキー地方はテロリストから奪還できた。

大隊の今後の予定では、ドネツク州首都、ドネツク市をも取り返すことである。

ボルノバハが仲間の血に染まってしまったきょうは、「ドンバス」のみんなには、「無事でいなさい」、それだけ願いたい。

5月22日

 

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「情報レジスト」のアーカイブ(4月2日~17日)はこちら。(Архив переводов ИС со 2-го апреля)
「ウクライナ情勢ーーよくある質問(ウクライナ人の視点で)」はこちら。(Мини-ликбез)
在日ウクライナ大使館、報道センター(声明およびコメント)HPはこちら。(Прес-центр посольства України в Японії)

 

 

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