【情報レジスト】 4月18日(金)のまとめ(の要約)

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※ 3月10日からウクライナで活動しているボランティア情報局、「情報レジスト」(”情報で抗議する”)リーダが発信しているその日の記録を、要約し一部解説を加えたものです。※

原文: https://www.facebook.com/dmitry.tymchuk/posts/485123228283004

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■ 悪かったこと ■

① 昨日は、ジュネーブ会合が出した声明にロシアがどう応じるかに関して疑問を持っていると言ったが、やはり表のみの合意でだった。

きょう、ロシア外務省から合意声明の「解説」がなされた。「すべての違法な武装勢力は武装解除」する必要があるとされているが、ロシアの立場からみるとそれはどうやら「右派セクター」(反ヤヌコヴィッチ政権デモの駆動力の一つとなった極右団体)のことであり、また「占拠された建物はすべて合法的な所有者に返還される必要がある」のは反ヤヌコヴィッチ政権抗議運動「マイダン」支持者のようである。

つまり、ウクライナが引き下がってはじめて、ロシアが東部ウクライナにいる特殊部隊を呼び戻したり占拠されているドネツク州の施設を返還すべきか検討する、ということである。

これでもまだモスクワは信頼できると言うのだろうか。

② 18日までは東部危機緩和を目指す覚書を作成し議会各会派長が著名するはずだったが、共産党が著名を拒否し中止となってしまった。(自由党総書記代行ソボレフ議員が言うには、ロシア語の公用語化に関して合意が得られなかったことが原因。)

事実上ウクライナに対して戦争が行われており、既に領土の一部を失っている。こんなときに、政治家をはじめ意図的に足手まといになる人が、未だ野放しにされているのは、いただけないことである。

③ いずれはそうなるだろうと考えていたが、われわれ「情報レジスト」はいよいよ、存続を危ぶまれる状況になった。

今反テロ作戦を武器に自己PRをしようとしている一部の政治家にとって、活発に情報提供を行っている「情報レジスト」がどうやら邪魔な存在になった。われわれを黙らせようと今、裏で手が回されている。

以前、各治安機関幹部が「情報レジスト」の活動を有害であると判断するならば直ちに活動を中止することを国のリーダらに約束した。オープンに指示をもらえれば迷わずにそうする。
しかし、今のところは有意義な活動であると考えている。ここは一部の高官の嫉妬心ではなく、国益を考えた常識が勝ることを祈っている。

■ 良かったこと ■

① 保安庁が、東部における反テロ作戦は、20日の復活祭およびジュネーブ協定を考慮して一時停止すると宣言した。

この上なく無責任に聞こえそうな宣言だが、ご安心を。リラックスして祝日を楽しんだり、ロシアがおとなしく協定に従ってくれるだろうという考えに甘えたりしているわけではない。

確かに、保安庁は軍・警察の積極的な行動は一時的に止めているが、特定の武装集団の阻止や道路の確保など、点々と動いてはいる。また、「一般市民の犠牲者を出さずに」という厳しい制限の中でようやく動ける体勢が整えた模様。健闘を祈りたいものである。

② 以前ドニエプロペトロフスク州行政局長コロモイスキー氏が、ロシア工作員と引き換えにもらえる報酬金第一弾を支払った。(※訳者コメントをご参照)

素晴らしい。報酬金はやはり、最高の動機となる。破壊活動家も安心してはいられないだろう。

③ 16日クラマトルスク市付近で略奪された装甲車のうち2台、ジトーミル市配属第95航空機動旅団が取り戻した。

「情報レジスト」密使曰く、短く激しい攻撃だった。直接射撃するのは許されていなかったため、上空や足に向かって警告射撃することしかできなかったが、それでも戦争ごっこ好きたちに効果的だった。

つまりは、敵と戦うことはできる。そして、戦うべきである。

それでは、よい復活祭をお過ごしください。主がわれわれを守られますように。

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■ 訳者コメント: 「ロシア工作員を差し出して報酬金をもらおう」キャンペーン

16日はウクライナ軍が東部デモ隊に装甲車を略奪されるなど、ウクライナにとって無力さを噛みしめる一日となった。
それを受けて、地域的には東部に当たるが安定しているドニエプロペトロフスク州のフコロモイスキー行政局長がとある報酬金を設けた。

それがはじめて公表された、フィラトフ行政局副長(コロモイスキーの部下)のフェイスブック投稿から引用する(https://www.facebook.com/borys.filatov/posts/630094147072486)。

「最近のドネツクやルガンスクの騒動について一生懸命考えました。結論はただ一つ。これは、「貧困の革命」です。疲れきって、絶望し、政府に聞いてもらえることを諦めた人たちの乱。

東部の同胞たちを絶望感の沼に陥れたヤヌコヴィッチ一味は今、ウクライナ人から奪った汚いお金をばら撒いて、彼ら[デモ隊など]に分離独立主義を押し付け、また仲間をぶる隣国と共に過ごす明るい未来を約束しています。

混乱し、価値観を失い、卑怯者らの甘い言葉に誘惑された、ロシア語を話すドンバス[ドネツク州とルガンスク州]の我が兄弟。

ひとつ、提案があります。

銃を引き渡した者には、自動小銃一丁につき1000米ドル、機関銃は1500米ドル、てき弾発射機は2000米ドルの報酬金を支払います。

「グリーンマン」、つまり我らの土地を踏み兄弟殺しを促そうとしている敵の手先を引き渡した者には、一人につき1万米ドルの報酬金を支払います。

占拠を解かれて地域自治体に戻され、そして「ドニエプル」大隊所属「ドンバス」中隊の護衛下に引き渡された施設一軒につき、20万米ドルの報酬金を支払います。(ただし、地元の人が必要に応じて自由に入れるようにしておくこと。)
<以下省略>」

コロモイスキー行政局長はビジネスマンであり、ウクライナで2番目の資産家である。政権崩壊以来いた海外の赴任先からウクライナに戻り、ウクライナ軍の戦車・装甲車用の燃料を購入するなど、その財産を国益のために使っている。3月2日、トルチノフ大統領代行の指令によってドニエプロペトロフスク州行政局長任命さてからビジネスを休み州の問題解決に専念しているという。報酬金制が提案されてから「寄付したいから振込先を教えてくれ」という電話が一般市民から来ることもあったが、報酬金はコロモイスキーが自ら調達するとのこと。

各施設を占拠している男性たちや施設の前に集まりその指示に集まっている一般市民の一部が「雇われエキストラ」である可能性が高いとされており、報酬金を設けるのはお金にはお金で勝つ作戦である。

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「情報レジスト」のアーカイブはこちら。(Архив переводов ИС со 2-го апреля)
「ウクライナ情勢ーーよくある質問(ウクライナ人の視点で)」はこちら。(Мини-ликбез)

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