原文はこちら:フェイスブック(byドミトロ・ティムチュック、2014年7月19日掲載)
(ИС: Семь причин, по которым Россия должна заткнуться в деле со сбитым “Боингом”)
※ 3月10日からウクライナで活動しているボランティア情報局、「情報レジスト」(”情報で抗議する”)グループによる文章です。[ ]内の文章は訳者による。※ ======================================
ロシア国防省がした、ウクライナのミサイル管理記録書類提供の要求について
ロシア・A.アントノフ副国防相は、ウクライナ政府が国際専門家に対し、保有しているミサイルシステムの空対空・地対空ミサイルの管理記録書類を提供しなければならないと主張した。
順番を正そう。マレーシア航空機MH17の撃墜に関しては下記の事実が挙がっている。
(1) 武装集団は撃墜したと自白した。その言葉の裏付けとして、彼らは動画を提供した。墜落の時間と場所は[動画と]一致している。
[この記事の最初の段落と、巻末「おまけ」をご参照。]
(2) 以前武装集団は同地域において、肩撃ち式ミサイルロケットランチャーの攻撃可能範囲を遥かに超える高度(6000メートル)にあった空中目標を、少なくとも一度は撃墜している。武装集団は、その撃墜の責任が自分らにあるとした。
[※7月14日、ルガンスク州で撃墜された輸送機An-26のことである。たとえばこの記事の「悪かったこと」(1)をご参照。]
(3) 武装勢力による会話の傍受記録では、武装勢力が航空機を撃墜した旨報告している(後にボーイング777だったことが発覚する)。また保安庁は、武装集団を後援するためにロシアの領土から侵入したロシア軍の専門員がこの事件に関わっている証拠を公表している。
(4) 墜落の3時間前にスニジネ町近郊からMH17が撃墜された場所へ向かう自走地対空ミサイルシステム「ブーク」を捉えた画像、また同ミサイルシステムがMH17の墜落後ロシア国境に向かう様子を捉えた動画がある。
(5) 武装集団は積極的に墜落現場における救助隊の活動に干渉し、国際専門家が現場に入るのを妨げ、客観的な捜査を妨害しようと堂々と証拠品を盗んでいる。
(6) ロシア領土から重兵器や兵器車両、またこれらを操作するためのロシア専門員がウクライナ領土内に侵入しており、侵入後継続してウクライナ軍、また一般市民や民用物に対して用いられている(証明済み)。
(7) 以前、ロシア軍がウクライナ領空における空中目標を攻撃している。具体的には7月16日、ウクライナの攻撃機Su-25がロシアの戦闘機MiG-29により攻撃された事実である(証明済み)。
[※関連記事(ロシア語)]
これらに対してロシアは、「嘘だ」といった口先のみの反論と、ウクライナ側の関わりを示唆するような納得しがたい要求しか見せていない。ウクライナ軍がMH17便に向かってミサイルを発した可能性を証明するような証拠は、間接的なものでさえ一つも提供されていないのである。
これを受けて我々「情報レジスト」グループは、ロシア保有の空対空・地対空ミサイルおよび地対空ミサイルシステムの管理記録、ついでに[ウクライナに搬入した事実がないと主張されている]戦車や多連装ロケットランチャー「グラード」、またその弾薬の管理記録書類の提供をロシア国防省に求めるよう、ウクライナ国家組織に呼び掛けている。なおこれは、ロシア軍隊が全体として所有しているものの記録のみならず、ロシア国防省管轄下にある保管基地の管理記録を含む。
==========================